お勧め書籍

2019年1月2日


発達障害というものが、明らかになってから約20年。著名人などのカミングアウトも行われる中で、発達障害当事者の体験記も大変増えて来ました。

自分のことを分かっているつもりでも、受け入れきれていない部分が発達障害者にはあると思います。

他人の体験を知ることは、同様の体験に対しては共感を得ながら、違う症状を知ることで人それぞれの障害特性の違いも理解し、自分ではまだ自覚出来ていない部分・受容しきれていない特性を理解する際に役立ちます。 段落

私もいくつかの関連書籍を読んで来ましたが、その中からいくつかをご紹介させて貰います。

ぼくはアスペルガー症候群」

ミドルエイジ世代には共感出来る部分も多いと思います。ライトに漫画を読むように読み上げてしまえると思います。少し前の本ですが、専門的な部分があまりなくアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)の当事者観、社会での困りごとなどをサラッと学ぶことができます。

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発達障害の僕がホームレスになった理由」

発達障害の特性から就職に失敗して、20代でホームレスになり生死を彷徨った経過をリアルに描いています。 ありのままの心境を描き、周囲からはわからないような小さなドラマや、興味分野への美学を素直に書かれていてとても読みやすかったです.

著者の発達障害者特有の視点・世界観に対して、特性が似ている部分では深く共感が出来て、違う所では発達障害の「症状の個別性」を感じました。

その後、福祉制度に繋がり社会復帰を行って行く過程が描かれているのがリアルで希望を持たせる内容になっています。

「発達障害の僕がホームレスになった理由」筒井書房豊中社会福祉協議会・編 

荒木龍三・著 価格1,728円(本体1,600円)

「発達障害の僕がホームレスになった理由」筒井書房豊中社会福祉協議会・編 

アスペルガー恋愛読本(The asperger love guide.)

成人の発達障害者にとって、就労・生計の次に大きな問題は恋愛だと思います。いや、ニーズとしては一番かもしれません。なぜなら恋愛の時ほど、人との距離感が難しいというネックが如実に表れるからです。そんな私達には切実に求められているマニュアルだと思います。

海外の書籍なので若干の文化の違いはありますが、発達障害当事者の恋愛体験記で非常に具体的な方法論が書かれています。

特にわかりやすかったのが、共感力の乏しいアスペルガー症候群の特性を、得意分野である合理的・科学的な解釈で恋愛の構造を説明している所でした。  

当事者の立場で、ASDを理解し共感する形で進められるアドバイスは希望を生み、かなり詳細な特性に対して傾向と対策が書かれているので、非常に役立つものになると思います。恋愛に悩む多くの方に、是非お読み頂いてご自身の可能性に挑戦して貰いたいと思います。

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まだまだありますが、共感が持てて発達障害を知る入口としては、お勧め書籍からご紹介をさせて貰いました。